
2026年のVellum AI料金の全体像
まず、多くの人が誤解しがちな点から始めたい。以下すべての内容の前提になるからだ。Vellumは、多くの人が思っているような会社ではない。
2026年までvellum.aiは、プロンプトエンジニアリング、評価、ワークフローのオーケストレーションを行うLLMOpsプラットフォームであり、カスタムAI構築の裏側に位置するようなツールだった。しかし方向転換した。現在販売している製品は常時稼働するパーソナルAIアシスタントであり、旧製品のページはすべてホームページへリダイレクトされる。ドキュメントのサブドメインには旧プラットフォームのドキュメントがそのまま残っているため、「Vellum pricing」を検索すると、同じ名前を名乗る2つの会社が出てくることがある。ある実務者はXでこの混乱をはっきりと指摘していた。
"vellum is a dev/eval platform, different category entirely"
@physicsbyelena, X - 15 August 2026
本記事で扱うのはすべてこのアシスタントについてであり、これが現在vellum.ai/pricingで価格が示されているものだ。
料金ページと料金ドキュメントから抜き出した、料金表全体を一つにまとめたものがこちらだ。
| プラン | 価格 | マシン | ストレージ | 付属クレジット | プラットフォーム利用料 | メール+サブドメイン |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Base(永久無料) | $0 | Small、1 vCPU / 2 GiB | 6 GiB | なし、従量課金 | 含まれない | なし |
| Mighty | $30/月 | Small、1 vCPU / 2 GiB | 10 GiB | $25 | 含まれない | なし |
| Super | $100/月 | Medium、2.5 vCPU / 5 GiB | 30 GiB | $45 | 含まれる | あり |
| Ultra | $200/月 | Large、4 vCPU / 8 GiB | 60 GiB | $115 | 含まれる | あり |
| Custom | $50/月から | Medium、Large、またはXL | 10〜120 GiB | 任意、$10〜$200 | 含まれる | あり |
| セルフホスト | Vellumへは$0 | 自前のハードウェア | 自分次第 | 自分のAPIキーを使用 | なし | 自分で用意 |
先に進む前に、2つ気づいておきたい点がある。この表のどこにもシート(ユーザー単位の席)は存在せず、年間契約による割引もない。Vellumは1つのアシスタントパッケージに月額で課金するだけであり、それがモデルの全体像だ。
料金ページに載っていない無料プラン
本記事の執筆にあたり、vellum.ai/pricingを2つのURLパターンで2回再スクレイピングしたが、結果はどちらも同じだった。ページはMightyのカードから始まる。Baseのカードはなく、$0の列もなく、「無料で始める」というヒーローセクションもない。このページがBaseに言及しているのは、自身のFAQの中で他の質問への回答の中に2回だけだ。料金ページのコンピュータサイズに関する回答は「Baseには固定のSmallが含まれる」と書いており、クレジットに関する回答は「BaseとProの両方で従量課金」と書いている。
つまりこのページは、決して表示されないプランのことを読者が既に知っているという前提に立っている。
マーケティングページが何も語らない部分について、ドキュメントは明確だ。料金ドキュメントはBaseを「永久無料」と呼び、Smallマシン、6GiBの永続ストレージ、月間最低利用額なしの従量課金クレジット、そして管理型のLLM認証情報が含まれる。これはVellumがモデルのAPIキーを負担し、自分で用意する必要がないということだ。このカテゴリでよくある無料プランが「リポジトリをクローンして自分でVPSを探す」であることを考えると、この最後の項目は本当に価値のある提供内容であり、始めるためだけにOpenAI APIのアカウントを作る手間を省いてくれる。
だからこそ、この抜け漏れは悪意あるものというより奇妙に感じられる。私の見立てでは、有料パッケージを中心にページが作り直された際、入門プランを戻すのを忘れたのだろう。しかし実際の影響としては、無料で試せたはずの製品に対して、多くの人が$30という開始価格を目にすることになる。
そしてBaseとMightyを並べてみると、$30のプランはますます正当化しづらくなる。

マシンは同じ。ディスクが4GiB増えるだけで、これはVellum自身の料金表では$5相当だ。そして$25分のクレジットは、どうせトークンに使うつもりだったお金だ。Mightyとは、$5の製品アップグレードに$25分のギフトカードを貼り付けたものにすぎない。 Baseを使っていて月に$25以上のクレジットを消費しているなら、Mightyへの移行は実質$5でディスクを買うだけの話になる。そうでないなら、使わないもののために$30を前払いすることになる。
パッケージに割引はない。計算式を示す
これは予想していなかった部分だ。Vellumはドキュメント内でアラカルト料金表を公開している。$10/月のプラットフォーム利用料、$35・$60・$125のマシン階層、$5〜$30のストレージ階層、そして$10〜$200の任意のクレジットバンドルだ。通常、ベンダーはバンドルとその構成要素の両方を公開することで、バンドルの方が安いと分かるようにする。
実際に計算してみると、バンドルは安くなっていない。まったく同額だ。
| パッケージ | プラットフォーム利用料 | マシン | ストレージ | クレジットバンドル | 合計 | 表示価格 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Mighty | $0 | Small、含まれる | 10 GiB、$5 | $25 | $30 | $30 |
| Super | $10 | Medium、$35 | 30 GiB、$10 | $45 | $100 | $100 |
| Ultra | $10 | Large、$60 | 60 GiB、$15 | $115 | $200 | $200 |
3つとも1ドル単位で一致する。パッケージはプリセットであり、お得な取引ではない。 Vellumのドキュメントはこれが意図的な設計だと率直に述べており、各パッケージを調整可能な「出発点」と説明している。調整した瞬間、プランは何も告げずにCustom構成へと変わる。パッケージを離れてもペナルティはなく、留まっても見返りはない。
実のところ、これはむしろ公正な方法だと思う。誰も払わない定価に対して計算された偽の20%「バンドル割引」よりは、こちらの方がずっと良い。しかしこれは買い方そのものを変えてしまう。選ぶべき「プラン」というものは存在しない。あるのはマシンとディスクと前払いの残高であり、問題はそれぞれをどれだけ欲しいかだけになる。
ここで、表示価格が隠しているものの話になる。

Ultraの場合、$200のうち$115は、いわば預託されている自分自身のお金だ。 レンタルしているインフラ自体は$85にすぎない。Superでは製品$55に対してクレジット$45。Mightyでは$5に対して$25だ。つまりこれらの階層は本当は「小・中・大のアシスタント」ではない。「小・中・大の前払い額」であり、階層が上がるにつれて多少の追加コンピュートが付いてくるだけだ。
この見方の転換は、他社と比較検討する上で重要になる。Ultraの$200を競合の$200と並べるとき、実際に比較しているのは$85のコンピュートと$200の製品であり、その競合も同様にトークン消費分を前払いさせている場合を除けば、フェアな比較ではない。ほとんどの競合はそうしていない。これはManusの料金を他のものと並べて比較しづらくしている、同じ落とし穴だ。Viktorの料金も同じ構造を持つ。結論を出す前に、この引き算を行ってほしい。
自分で組み立てる:アラカルト料金表の全体
パッケージが単なる足し算であるなら、本当の価格表は構成要素の方だ。公開されているすべての項目を以下に示す。
プラットフォーム利用料、$10/月。 カスタムサブドメイン、静的IPアドレス、優先サポートが含まれる。SuperとUltraには含まれ、MightyとBaseには含まれず、Custom構成では必須となる。
マシン階層:
| 階層 | CPU | RAM | 価格 |
|---|---|---|---|
| Small | 1 vCPU | 2 GiB | BaseとMightyに含まれる |
| Medium | 2.5 vCPU | 5 GiB | +$35/月 |
| Large | 4 vCPU | 8 GiB | +$60/月 |
| XL | 4 vCPU | 16 GiB | +$125/月 |
ストレージ階層:
| 容量 | 価格 |
|---|---|
| 6 GiB | Baseに含まれる |
| 10 GiB | +$5/月 |
| 30 GiB | +$10/月 |
| 60 GiB | +$15/月 |
| 120 GiB | +$30/月 |
250GiBと500GiBの階層は今も存在するが、新規契約には提供されておらず、既に契約している人だけが継続利用できる。
クレジットバンドルは月額$10、$25、$50、$100、$200のいずれかで、継続的な課金項目として計上され、表示金額どおりのクレジットを購入できる。$50のバンドルは$50かかり、$50分のクレジットが付与される。
Customの設定画面には、指摘しておくべき落とし穴が1つある。Customプランの最低額は$50/月であり、これはCustomでは$10のプラットフォーム利用料が強制され、最安のマシンがMedium($35)で、それにストレージ$5が加わるためだ。SmallはCustomでは提供されない。つまり、無料プランのSmallマシンにカスタムサブドメインと静的IPだけを追加したい、という組み合わせは購入できない。プラットフォーム利用料を得るための最安ルートは月$50であり、そのうち$40は求めていなかったコンピュートだ。
以下は、Vellumが公開している料金表を基に動作する計算ツールだ。どの構成がいくらになるか、そのうちどれだけが製品でどれだけが前払いかを確認できる。
クレジットとは何か、そしてそれを消費する15の要素
クレジットは1ドルに相当する。Vellumの料金FAQもそれを明確に述べている。「$1 = 1クレジット、使った分だけ支払う」。クレジットは推論、ウェブ検索、画像生成、そしてVellumの管理型OAuth経由でアクセスする有料の外部APIに使われる。裏側で動いているモデルはいつも通りのものなので、Claudeの料金で見るようなレートがそのまま自分の残高に反映される。
この点でのVellumの方針は、率直に評価に値すると思う。料金ドキュメントは、同社が「モデルプロバイダーのコストをそのまま通す」とし、トークン利用にマージンやマークアップを一切乗せないと述べている。つまりクレジット1ドルは、モデルプロバイダーへの1ドルそのものだ。これは公開情報として本当に珍しく、クレジット部分が利益の源泉になっていないことを意味する。そしてこれが、これまで見てきたすべての構造を説明する。トークンをコストのまま販売するなら、事業が成り立つ場所はインフラ部分になる。だからこそマシンとストレージの階層がこのような価格設定になっている。
ここからが、実際の請求額を左右する部分だ。Vellumのドキュメントはクレジットを消費するアクションを列挙しており、その数は15個ある。
| グループ | アクション | 実行タイミング |
|---|---|---|
| 会話 | メインエージェント、推論 | メインエージェントはユーザーとのチャット、推論はスキルとユーティリティ |
| メモリ | メモリの統合、メモリの抽出、メモリの取得、リコール | 主にバックグラウンド |
| 会話の仕上げ | 会話の要約、会話タイトル、会話の切り出し、空状態の挨拶、コンテキスト圧縮 | バックグラウンド |
| 自律動作 | ハートビートエージェント、ファイリングエージェント、通知の判断 | バックグラウンド |
| その他 | 不明なタスク | Vellumがまだ分類中の未タグ付け呼び出し |
この表をもう一度見て、実際にユーザー自身が動かしている項目を数えてみてほしい。1行だけだ。それ以外はすべて、アシスタントが自分自身を維持するための動作だ。

これらの中には安価なものもある。会話タイトルの生成は小さな呼び出し1回で済む。しかしそうでないものもある。ハートビートエージェントは「アシスタントが振り返り、計画し、注意を向けるべきことがあるかを判断する定期的なチェックイン」と説明されており、コンテキスト圧縮は長い会話で発動する、つまりまさに既にトークンを最も多く抱えている会話で発動する。メモリの統合と抽出は直近のメッセージではなく履歴全体に対して実行され、これはAIナレッジベースが行うのと同じ形の検索作業だが、継続的に課金される点が異なる。
コミュニティは、常時稼働型アシスタントというカテゴリ全体において、まさにこのコスト構造について以前から議論を続けている。
"OpenClaw's heartbeat burns tokens 48 times a day asking 'anything new?' on your most expensive model. Hermes has no heartbeat at all and its cron system is so locked down it breaks on the first two attempts. One approach wastes money. The other wastes time. Neither just works."
u/ShabzSparq, Reddit - r/better_claw, 30 May 2026
そしてメモリに関しては、特にこのような声がある。
"Unlimited memory sounds like the obvious win until the context bloat means you're sending 15,000 tokens of stale conversation with every new message and paying frontier model rates for it."
u/Lower_Assistance8196, Reddit - r/better_claw, 2 June 2026
Vellumの評価すべき点として、ドキュメントはこれらを何も隠しておらず、バックグラウンド作業は調整可能だとしている。アシスタントに対して、ハートビートの頻度やメモリ圧縮を減らすよう頼んだり、より安価なモデルで実行するよう頼んだりできる。ドキュメントはまた、同社が「バックグラウンドでの支出をより可視化し、管理しやすくするために積極的に取り組んでいる」と率直に認めている。これは自社の料金ページに書くには誠実な内容だ。
しかし「アシスタントに丁寧に頼めば調整できる」というのは、自分で設定する予算とは違う。そして調整の対象になっているのは、まさにその製品を買った理由そのものだ。常時稼働型アシスタントのハートビートを弱めることは、「常時稼働」の部分そのものを弱めることに等しい。
Auto-Reloadと、クレジット請求が手に負えなくなる瞬間
クレジットは前払い制だ。尽きると、アプリには「クレジットが不足しています」というメッセージが表示され、チャージするまで有料アクションは一時停止する。この明確な停止は、この仕組み全体の中で最良の予算保護機能だ。黙って超過課金されるより、断然こちらの方がいい。
Auto-Reloadは、この停止機能を無効にする機能だ。設定項目は3つある。
| 設定項目 | 範囲 | デフォルト |
|---|---|---|
| 残高がこの額を下回ったら再チャージ | $1〜$100 | $100 |
| 1回のチャージで追加される額 | $10〜$500 | $10 |
| 月間支出の上限 | $25〜$10,000 | 任意、デフォルトは空欄 |
この3つの相互作用を見てほしい。デフォルトの発動条件は残高$100で、デフォルトのチャージ額は$10。つまり初期設定のままだと、残高が$100を下回った瞬間にAuto-Reloadが発動し、その10分の1の額を追加する。これは繰り返し発動し続ける。一方で、実際に月間の支出を制限できる唯一の設定である支出上限は、初期状態では空欄で出荷され、空欄は「上限なし」を意味する。
これらはどれも隠されておらず、すべて設定画面で調整可能だ。しかし安全な設定はデフォルトの設定ではない。そして15個の課金対象アクションのうち12個がユーザーの操作なしに実行される製品においては、デフォルト設定の重要性はいつも以上に大きい。Auto-Reloadを有効にするなら、同じタイミングで月間上限も設定してほしい。
ちなみに、これはVellumだけの問題ではない。利用量メーターをたった半日で見誤ってしまう買い手を、私は何度も見てきた。当社の顧客の一社、Freshdeskで評価を行っていたあるメールセキュリティ企業は、テスト初日に200件のやり取りを消費してしまい、実際の月間ボリュームである約9,000件でそれが何を意味するのかを、すぐに問い合わせてきた。その疑問はもっともだった。どのAIツールでも、テスト初日の利用量は定常状態を予測する材料としては当てにならず、多くも少なくも外れる。正直なところ、1か月運用してみるまでは分からない。これは、チームがAIサポートコストを初めてモデル化するときに陥る、同じ落とし穴だ。できることは、実際に知る前に上限を設定しておくことだけだ。
実際にVellumにかかるコスト
Vellumが公開している構成要素を使った、3つの実例を示す。クレジットの消費量はVellumがアクション単位のレートを公開していないため、事前には本当に予測不可能だ。そのため、数字が実際の請求額ではなく構成の合計額である箇所には注記を入れている。
興味本位の個人。 何が話題なのか見てみたいというケース。Baseプラン($0/月)で、試しに$10分のクレジットをチャージする。Smallマシン、6GiB、そしてVellum自身のモデルキーが手に入る。実際のコスト:$10、一度きり。これはほぼ全員にとって正しい出発点であり、料金ページが提示してくれないルートでもある。
日常的な利用者。 1か月使ってみて気に入り、月に約$40のクレジットを消費している場合。Mightyなら$25分のクレジットと10GiBが$30で手に入り、残り$15をチャージすれば合計$45/月になる。あるいはパッケージを使わずBaseのままでいて、6GiBのディスクで$40を従量課金クレジットとして支払う。パッケージは何も節約にならず、追加の4GiBのために$5多く払うだけだ。 ディスクが欲しいなら選び、そうでなければ選ばなくていい。
パワーユーザー。 マシン上に大きなドキュメントストアを保持したいため、XLマシンと120GiBが欲しい場合。これは$10のプラットフォーム利用料+$125+$30で、クレジットを1つも使わない段階で$165/月のインフラコストになる。そこに$200のクレジットバンドルを追加すると、サブスクリプションの合計は$365/月となり、これがVellumの公開料金における実質的な上限だ。それを超える分は、1回の取引あたり$100の従量課金チャージとなる。
参考までに言うと、パーソナルツールとして$165/月のインフラコストはかなりの金額であり、AIチケットシステムのようなチーム向けサービスの1シート分に近い額だ。
自分用ではなく業務目的で検討しているなら、Sierraの料金の方が比較対象として近い。個人用途にとどめるなら、代わりにOpenClawの料金と並べてみてほしい。
実際の購入者はコストについて何と言っているか
ここでは根拠の薄さについて率直に述べておきたい。Vellumのアシスタントは2026年3月17日頃にローンチされたが、自然発生的なコミュニティの足跡はほとんどない。Show HNへの投稿もなく、このアシスタント向けのG2やCapterraの掲載もなく、検索上位に出てくる「Vellum vs」系のRedditスレッドのいくつかは、ベンダー主導で作られたもののように読める。あるスレッドには「いい宣伝だね👌Twitterでローンチ動画見たよ」という返信がついていた。G2には4.8/5のプロフィールが存在するが、これは引用しない。最新のレビューがアシスタントのローンチより前のものであり、少なくとも1件のレビューは同名の無関係な書籍フォーマットアプリについてのものであることが明らかだからだ。
残っている材料は少ないが、実在するものだ。最も鋭い一言は、最もこの話題に即したものでもある。
"I think cost is the downside for vellum, it has everything else going for it"
u/ImagineAbimanyu, Reddit - r/AI_Agents, 16 July 2026
これは不満を包んだ賛辞であり、私自身のこの製品に対する見立てとも一致する。私が見つけた中で最も長く使っているユーザー(利用約1か月)は、クレジットメーターが主に費やされている対象について好意的だった。
"I've been using it for about a month now. I think it's easy but it has its own headaches. I connect to a lot of web services via Composio and that connection breaks easily and has to be reset. Training it on my own data has been pretty easy and it seems to have excellent memory."
u/Cooperman411, Reddit - r/AI_Agents, 17 June 2026
「優れたメモリ」という部分は注目に値する。なぜなら、メモリこそが15個のクレジット消費アクションのうち4個が生み出すために存在するものだからだ。人々が最も高く評価する機能は、まさにバックグラウンドで最も静かに費用を消費している機能でもある。これは批判というより、この製品が取っているトレードオフそのものだ。
2026年にこのアシスタントについて書かれた、内容のあるHacker Newsのコメントは1件だけで、無関係なスレッドの中に見つかった比較コメントだった。
"I didn't have good experience with Hermes. Vellum.ai was better, but unfortunately it had a bug where opencode go providers failed to work for a time, so I instead starting writing my own. (Now it is working)"
gf000, Hacker News - 1 August 2026
Hermesよりは良く、壊れたときに惜しまれる程度には良いが、1つのプロバイダーのバグを乗り越えられるほどの定着度はない。発売から5か月の製品としては、まあそんなものだろう。
料金表が買ってくれないもの
誠実な料金解説記事には必ずこの項目が必要であり、Vellumの不足点は珍しく整理しやすい。それは設計上の欠陥ではなく、若い製品であることによる欠落だからだ。
- シートがなく、チーム向けの要素が一切ない。 Vellumは1つのアシスタントパッケージにのみ料金を設定している。1人あたりの料金項目も、共有ワークスペースも、料金プラン上の管理コンソールもない。5人なら5つのサブスクリプションと、決して交わることのない5つの別々の記憶が必要になる。これはAIチームメイトがまさに埋めようとしている構造的な欠落だ。
- コンプライアンス情報が公開されていない。 SOC 2、ISO 27001、GDPR、HIPAAといった項目は、料金ページにも料金ドキュメントにもどこにも登場しない。調達プロセスにセキュリティ質問票が含まれる場合は、その対応に時間を確保しておくべきだ。
- ホスティングにアップタイムSLAがない。 「SLA」という語は、Vellumの料金資料の中にちょうど1回だけ登場するが、それはセルフホストのセクションで、「自分でコントロールする」という文脈だ。ホスティングプランにはSLAが一切公開されていない。
- 年間契約による割引がない。 すべての価格が固定の月額数値として表示される。年間契約の切り替えが存在するとしても公開されておらず、Decagonの料金やほとんどのエンタープライズ向けプランと比べると異例だ。
- クレジット単価が公開されていない。 クレジットが1ドルに相当することは分かっていても、ハートビート1回のコストは分からないため、実際に1か月運用する前にコストをモデル化することができない。ChatGPTの料金のような公開されたトークン料金表とは対照的だ。
- macOSとiPhoneのみ対応。 WindowsとAndroidはロードマップ上にあるだけで、まだ提供されていない。クロスプラットフォーム対応が重要なら、Claude Coworkの料金の方が近い代替になる。
一方で、Vellumが$0で提供してくれるものも決して小さくない。管理型のモデル認証情報、MITライセンスのコードベース、セルフホストの選択肢、そしてクレジットが尽きたときの明確な停止だ。パーソナルツールとしては十分に理にかなったパッケージだ。しかし調達チームが関わるような場面では、上記の項目こそが議論の対象になる。
セルフホスト:$0だが、請求書の形が違うプラン
Vellumのアシスタントはオープンソースであり、料金ページの最後には、自分のハードウェア、VPS、あるいはプライベートクラウドにデプロイできるという提案が書かれている。料金ページによれば「プラットフォーム利用料もマシン階層の料金もかからない」。自分自身のモデルキーを使うため、クレジット制は完全に消え、OpenAIやAnthropicに直接支払うことになる。
自分で運用するつもりなら、全体のコストを正直に見積もるべきだ。Vellumのホスティング版Smallマシンは1 vCPU、2GiBで、これは安価なVPSに相当する。Largeは4 vCPU、8GiBで、無料ではないがVellumが課金する$60/月よりはるかに安い。単純なインフラコストだけを見れば、セルフホストが余裕で勝つ。
どの請求書にも載らない項目、それが自分自身の時間だ。Vellumの代替ツールの候補一覧を書いた際、記事全体の中で最も鋭い数字は、競合エコシステム自身のコスト計算ツールから出てきたものだった。セルフホスト構成で$535/月という結果が出たが、そのうち$455は運用者自身の時間を$30/時間のスライダーで計算したものだった。労力の部分を取り除くと、同じ構成は約$80になる。同じソフトウェアでありながら約100倍の差があり、その差の全体を占めていたのは人間だった。
r/better_clawで行われた2週間の実測比較では、具体的な時間数が示されている。あるセルフホスト型ランタイムのセットアップには4時間、別のランタイムには2時間かかったのに対し、マネージド型の選択肢はわずか8分。同じ2週間での保守作業は3〜4時間対15分だった。筆者の結論は率直だった。
"The ugly: I was spending 30-40 minutes a week on maintenance. Checking logs. Pruning memory files. Restarting the gateway after DNS blips killed the Telegram listener. My agent was useful but I was slowly becoming its sysadmin."
u/ShabzSparq, Reddit - r/better_claw, 18 June 2026
正直に言えばこういうことだ。セルフホストは請求そのものをなくすわけではなく、その支払いをクレジットカードからカレンダー(自分の時間)へ移すだけだ。 自分の夜の時間の価値が月$85未満だと思うならセルフホストすればいい。そうでないなら、Ultraのインフラ料金は妥当な価格だ。
同じ計算は、オープンソースAIエージェント全般に共通して見られる。これこそが、ZeroClawのようなランタイムが機能面ではなくフットプリント(軽さ)で勝負している理由だ。
Vellum AIの料金は他とどう比較できるか
Vellumはコンピュータのレンタルのような形で価格が設定されている。人々が比較対象にするもののほとんどは、ソフトウェアのような形で価格が設定されており、一部は作業量に応じた形で価格が設定されている。これは3つの異なるメーターであり、並べて比較するには注意が必要だ。
| ツール | 課金対象 | 開始価格 | 無料プラン | 支出上限 |
|---|---|---|---|---|
| Vellum | マシン、ストレージ、クレジット | $0(Base)、$30(Mighty) | あり、ただし料金ページには記載なし | Auto-Reloadの上限(任意) |
| OpenClaw | セルフホスト、すべて自分で用意 | $0+自前のインフラコスト | オープンソース | 自分が使うプロバイダーの上限次第 |
| Claude Cowork | Anthropicのサブスクリプションに含まれる | 有料プランに含まれる | なし | プラン単位の利用上限 |
| Lindy | マネージド型のタスクとクレジット | 有料プラン | 限定的にあり | プラン単位 |
| Manus | タスク単位のクレジット | 有料プラン | 限定的にあり | プラン単位 |
| eesel | 対応したチケットとチャット | タスク対応1件あたり$0.40 | $50分の無料利用 | 厳格な月間上限 |
重要な違いは数字そのものではなく、その数字が何に結び付いているかだ。Vellumのメーターは、アシスタントがどれだけ忙しく動いたかを計測する。作業量ベースのメーターは、どれだけの作業が完了したかを計測する。 片方は自社の業務データから予測できるが、もう片方は事後にしか観測できない。
これはVellumを批判しているわけではない。パーソナルアシスタントには、課金対象にできる「作業単位」がそもそも存在しないからだ。ただ、これが2つの形を比較しづらくしている理由であり、$200のパーソナルサブスクリプションと$200のチーム向け請求額が、まったく異なる意味を持つ理由でもある。同じ不整合は、コンピュートではなく会話数を計測するChatbaseの料金と比べる場合にも見られる。
自分個人ではなくチームのために検討しているなら、Vellumの代替ツールの記事や、より広い最良のAI従業員まとめの方が読む価値がある。
eeselを試す
私はここ数年、実際のサポートキューの上でAIを構築し運用してきた。これはラップトップの上でAIを動かすのとは、まったく異なる課題だ。そうした導入の中で何度も見えてきたのは、利用量メーターは予測できる場合にのみ役立つということであり、そして予測できるのは、その単位がすでに自分たちが数えている作業量である場合に限られる、ということだ。
これが、eeselの価格設定全体の根拠になっている。1件のチケットまたはチャット対応につき$0.40を支払い、返信が何回になっても1つの会話としてカウントされるのは1回だけだ。ダッシュボードでの確認は無料。Zendeskの料金とは異なり、プラットフォーム利用料、シート単位の料金、月間最低利用額のいずれもない。つまり請求額は、チケット件数×40セントであり、これは今すぐヘルプデスクから引き出せる数字だ。
もう半分の重要な要素は、契約前にテストできることだ。シミュレーションは自社の過去のチケットを再生し、AIが返答したであろう内容を、実際にチームが送った内容と比較して評価する。これにより、顧客より先にギャップを発見できる。これは、ほとんどのサポートチケット自動化の導入で省略されているステップだ。これは見た目以上に重要だ。自信満々に見えるボットが静かに間違った回答をしているのを、私は何度も見てきた。だからこそ、スイッチを入れてキューを見守るのではなく、まず履歴で検証するのだ。
月間約1,000件のチケットを扱う、ある見込み顧客向けにコスト分析を行った。この顧客は解決件数課金型のベンダーを比較検討していた。解決率80%の場合、請求額は$792/月になる計算で、ブラックフライデーによる4,000件への急増時には$3,168になる。解決件数課金の不都合な点は、うまく機能するほど高く課金され、自分で選んでいない月にもさらに多く課金される点だ。タスク単位のフラットな料金なら、11月も3月と変わらない金額に保てる。
開始は無料で、$50分の利用枠がありカード登録も不要、希望すれば厳格な月間支出上限を設定できる。Freshdeskを含む7つのヘルプデスクと連携する。パーソナル用途ではなく共有キュー向けにAIアシスタントを検討しているなら、eeselを試して、実際の1か月分のチケットに対して動かしてみてほしい。
よくある質問
Vellum AIの料金はどのくらいですか?
Vellum AIに無料プランはありますか?
Vellumのクレジットとは何で、何に使われますか?
Vellum AIの料金は他の選択肢と比べて割安ですか?
小規模チーム向けのVellumの料金はどうなっていますか?
Vellumの月間支出に上限を設定できますか?
Vellumのクレジットが尽きるとどうなりますか?

Article by
Alicia Kirana Utomo
Kira is a writer at eesel AI with a Computer Science background and over a year of hands-on experience evaluating AI-powered customer service tools. She focuses on breaking down how helpdesk platforms and AI agents actually work so that support teams can make better buying decisions.







